
拝啓
この手に残った温度が、本当にあったものなのか、時々わからなくなる。
風が頬をかすめるたび、その温もりは少しずつ遠ざかり、
波が足元を洗うたび、記憶の輪郭は溶けていく。
それでも、心は迷わず君のいる景色へ帰ってしまう。
僕は今日も、忘れたくても忘れられない色を探し続けている。
君を写そうとするたび、光は少しずつ薄れ、
それでも僕は、何度も同じ景色を追いかけてしまう。
.
君が綻ぶ時、薄れていく記憶が時折蘇る。
それもまるでその記憶が実際にあったように。
でもそれは僕の記憶じゃない。
拝啓
この手に残った温度が、本当にあったものなのか、時々わからなくなる。
風が頬をかすめるたび、その温もりは少しずつ遠ざかり、
波が足元を洗うたび、記憶の輪郭は溶けていく。
それでも、心は迷わず君のいる景色へ帰ってしまう。
僕は今日も、忘れたくても忘れられない色を探し続けている。
君を写そうとするたび、光は少しずつ薄れ、
それでも僕は、何度も同じ景色を追いかけてしまう。
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君が綻ぶ時、薄れていく記憶が時折蘇る。
それもまるでその記憶が実際にあったように。
でもそれは僕の記憶じゃない。